
「ずっと大切にしてきた時計なのですが、最近はスマートウォッチばかり使うようになってしまって。カルティエの価値が分かるお店で、しっかりとした価格をつけてもらいたいと思って立ち寄りました」。そう控えめにお話しくださったお客様の手元にあったのは、赤い宝石箱のようなカルティエ純正のケースでした。難波でお買い物やお食事を楽しまれるついでに、勇気を出してご来店いただいたとのこと。世代を超えて愛され続けるアイコンウォッチ『タンク フランセーズ』が、新たな主人の元へ旅立つ準備を整えて私たちの前に現れました。
今回拝見したのは、カルティエを代表する名品、タンク フランセーズの「Ref.2384」です。戦車をモチーフにした直線的なデザインが特徴のタンクシリーズの中でも、ブレスレットとケースが一体化したようなモダンなフォルムがこのモデルの魅力。鏡面仕上げとサテン仕上げを交互に組み合わせたステンレスブレスは、まるでジュエリーのような輝きを放ち、リューズに配されたブルースピネルのカボションが、カルティエらしい高貴なアクセントを添えています。女性の腕元を最も美しく見せるSMサイズであり、どんなシーンでも気品を添えてくれる永遠の定番モデルです。
査定において私が特に注視したのは、ブレスレットの「コマの伸び」と「文字盤のコンディション」です。タンク フランセーズはブレスレットが非常に細かく設計されているため、長年の使用で少しずつ隙間が広がり、遊びが大きくなってしまうことがあります。しかし、今回のお品物はしっかりとタイトな状態を維持しており、大切に使用されてきたことが一目で分かりました。また、文字盤の焼けや針の腐食もなく、サファイアクリスタル風防にも傷が見られなかった点、そして保証書や余りコマが完備されていたことを専門的知見から高く評価し、二次流通市場での圧倒的人気を加味した最高ランクの価格を提示いたしました。
こうした高級クォーツ時計を所有されている皆様に、プロの視点からぜひお伝えしたい注意点が「電池切れの放置」です。動かなくなった状態で何年も放置してしまうと、内部で電池が液漏れを起こし、回路そのものを腐食させてしまうケースが多々あります。オーバーホールが必要な状態になると、査定額に数万円の差が出てしまうこともあるため、「使わない」と決めた時こそ早めに手放すか、電池交換だけは定期的に行うことが資産価値を守る鉄則です。また、外した後に香水や化粧品が残ったままにするとサビの原因になるため、柔らかな布で一拭きしてから保管することをお勧めします。
提示した金額に、お客様は「そんなに高く評価していただけるなんて!思い出のある時計だったので、誠実に見ていただけて本当に嬉しいです」と、晴れやかな笑顔で承諾してくださいました。私たちは、カルティエというメゾンが紡いできた歴史と、お客様がその時計と共に過ごした時間に敬意を払い、最新の市場相場に基づいた公正な査定を心がけています。難波の活気ある街角で、皆様の宝物の価値を最大限に引き出すお手伝いができることを誇りに思っています。もし、お使いになられていないタンクやサントス、パンテールなどがございましたら、ぜひ一度私に拝見させてください。



お気軽にお問い合わせください。0120-763-877営業時間 10:30~22:30
お問い合わせ











